新しい伝統的民族衣装
暦は10月も半ばにさしかかり、徐々に寒さがまして
秋らしい雰囲気になってきていますね。
映像制作が好きな僕はこの季節になると
俄然、創作意欲が湧いてくるんですよ。
京都なんて作品の舞台として最高。
芸者さんと小説家の儚い時間を描き出す話なんて考えた日にはもう!ね!
綺麗な風景にはやっぱり、雅な女性が映えますね〜。
着物と紅葉のバランスが噛み合った
カタワレ時なんて幻想の世界の極みです。
引用:https://kyotokimono-rental.com/column/history.html
私ごとですが、着物の女性、大好きなんです。
そんな私がネットサーフィンをしている時とある気になる記事を発見しました。
な、なんぞこれ?
和風な模様のアバヤ?!
このオリエンタリズムの結晶のような
作品はなんだ?!
☆ここで基礎知識のお勉強☆
イスラム圏の国々の女性が身につける伝統民族衣装についてご紹介します。
引用:http://www.aabcollection.com/
アバヤというのは
イスラム教徒の女性が近親者以外に体を隠すため、外出時に手と目以外の全身を覆う民族衣装です。
日本では一般的に黒単色なイメージですが
最近ではカラフルなアバヤも出てきているらしいです。
引用:http://www.hijabiworld.com/
イスラム圏の女性が髪を隠すためのモノです。
髪も近親者以外に見せるのはよくないとされています。
イスラム圏の女性は宗教的理由で体の線を出す事は男性を惑わすのでよくないとされ、全身を覆う民族衣装が考案され今に至ります。
それ以外にも中東は日中の日差しが非常に強く、夜は気温が極端に低くなり、
日中は肌を出すと焼けてしまうのでそれを防ぎ、夜は体温を逃がさない役割もあります。
全身を覆ったからといって暑くないよう通気性もしっかり確保されているので、昼夜問わず機能性に優れた服なのでございます。
そして本題ですが、
今回注目したいのが、先ほどの記事
「着物関連の企業がイスラム市場を開拓。」
イスラム教徒は世界に約16億人いるといわれていて、
女性の人数は単純に考えて約8億人いると推測できますね。
そのマーケット規模は巨大でファッション関連の企業が開拓していくのは当然の流れです。有名ブランドのユニクロも頑張っています。
世界的有名ブランド・DOLCE&GABBANAがイスラム教徒女性向けのファッションを発表して話題を集めています。 - Spotlight (スポットライト)
しかし、僕が今回注目したいのが
「日本の伝統的民族衣装をイスラムの伝統的民族衣装に作り変える会社がある」
これってすごくないですか?
古くなった着物を仕立て直すのではなく、
他文化の民族衣装に作り変えてしまう。
これは着物の企業がアバヤを作り始めたよ、
じゃないんです。
着物を仕立て直してアバヤにしてるんです。
古い服→リサイクル→新しい服
から
古い民族衣装→文化を超えてリサイクル→新しい民族衣装
この構造でこれまでなかった美しいの価値観を作り出す。
一般的なアバヤが日本円換算で高くて約1万円代に対して
着物柄のアバヤは非常に高価で5~10万円するそうなんですよ。
普通に高級品。それでも売れているらしいです。
新しい価値だけでなく、美しいに対する
女性の価値観の普遍性の新たな発見なんかもあるかもしれませんね。
でもじつは、この現象って大昔はあったんです。古代ではシルクロードなどの貿易路が
多くの国々を通過しながら、たくさんの人々の手に渡っていた事によって変化を生じさせていた。現代では工場から消費者まで一直線で、なかなか起こりにくくなってしまっています。
引用:http://www.silkroad-museum.jp
「創作」や「クリエイト」というと
全く新しいモノを生み出したり、
既にある物を全く別の物に作り変える
発明のようでハードルが高いと考えてる方も
いるかもしれません。
じつはもっと単純で
既存の価値が文化を超えるだけで
新しい価値を生む。
既存の作品の足し算だけで、
世界に新しいを提案できてしまうんですよ
これは面白い!
これから日本でも地球温暖化の影響で徐々に気温が上がっていくといわれてます。
逆に中東の暑さに強いアバヤ、ヒジャブなんかが
日本でオシャレとして流行っていく可能性は十分にあるわけですね。
何が言いたいかと言うと
美しい民族衣装は世界中の女性を美しくする!
という事です。
民族衣装を着ている
かわいい女の子がでてくる作品(例えるなら、
ヘタリアの女の子バージョン)
がもっとふえたら個人的に嬉しいですね。
是非皆さんも
「これとこれ足したら最強じゃね?」
を探してみてください。
「Yasukuni」
映画と政治史大好き髭おじさん。最近だと『スーサイド・スクワッド』『君の名は。』『シン・ゴジラ』は観ました。
短編ですけど映画も書いたり撮ったり編集したりしてます。